読書メモ、再開。
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パンプルムース!(江国香織)

パンプルムース!江国香織/いわさきちひろ


パンプルムース!
パンプルムース!
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江國 香織 いわさきちひろ
講談社 (2005/02/24)
売り上げランキング: 182900
おすすめ度の平均: 4.5
4 いわさきちひろの絵に癒される。
5 ちひろさんの絵素敵☆
3 ちょっと物足りない


けがをしたらみてみて
からだがちいさくやぶれている
ちがでたらすてきね
ひふのしたで
おがわのように
ざあざあながれている ち
ところどころふとく
ところどことほそく
まがりくねったり
くすくすわらいしたり
げんきに
ひそやかに

けがをしたら みてみて
あかるいからだの なか

(本文より)
☆☆☆


はぁ~。
そうか、体の中は、明るいんだ……。

私、いままで、体の中っつったら理科室の人体模型想像してた。
てゆーか、自分の体の中なんて、
実はあんまり知らないから、
信用してんのは、ああゆう習った情報じゃない?
人体模型とか、昔テレビで見たような、なんかとか。

ケガしたら痛いし、
傷口なんて、あんまり見たくなかったけど。

「みてみて」なんてねぇ。
推奨されるなんて、あんまり思わなくって、びっくりした。

☆☆☆

体の中が、明るくて美しいとしたら、なんかいいね。
力が湧いてきそう。
生きてるって感じがする。
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嫌われ松子の一生(山田宗樹 )
嫌われ松子の一生
嫌われ松子の一生
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山田 宗樹
幻冬舎 (2003/07)
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おすすめ度の平均: 4.0
3 “激しく”、“濃く”、精一杯生きた松子
3 哀しい物語・・・
4 運命に翻弄される女性の流転の人生



ストーリー

笙は、今時の大学生。
ある日、笙は父親から、亡くなった叔母、松子の部屋の後片付けを頼まれる。
その時まで、自分に叔母がいることなど、まったく聞かされていなかった笙は、
亡くなった松子という女性に興味を持つ。
しかも松子は、何者かによって殺されたというのだ。

松子はどんな人物だったのか。
なぜ殺されなければならなかったのか。
何を思い、どんな気持ちで死んでいったのか。

調べるにつれ、笙は、松子の怒涛の人生を知ることになる。


みたいな。

☆☆☆



そもそも優等生だった松子が、先生になって、
先生をやめて街を出て、恋人が自殺して、不倫相手に捨てられて、
ソープ嬢になって、覚醒剤に手をだして、
男を殺して、また違う男と同棲して、8年刑務所に入れられる。

刑務所を出たら、
昔の教え子に再会して、好きになって、
でも彼はヤクザで、
刑務所に入った彼を4年待って、捨てられて、自暴自棄になって年老いていく。

これだけ聞くと、ひどい。

☆☆☆

だけど、私は、松子って基本的にはマジメな人だと思う。
……多分血液型A型だって思うもん。

たとえばソープでだって、ビジネスとしてきちっと働き、
その都度出会う男の人のことも、ひたすら愛し尽くしている。

たぶん、私が松子と似たような状況に陥ったとしても、松子ほど最悪な状況にはならないと思うのだ。

私も含め、たいていの人は、なんとかピンチをしのぐための、
世渡りの方法、バランスのとりかた、なんかをなんとなく身に着けていていると思うから。

松子はそれができない……ひたすら人生を突っ走っている。

「お金ならわたしがなんとかするから。絶対になんとかするから。
お願いだから、そばにいさせて、お願い……」


☆☆☆

松子の人生は、しあわせとは言えなかった。
誰にも分かってもらえずに殺された。
だけど。

甥の笙が、「松子を分かりたい」と願い、
松子の人生を思い、想像し、くやしがってくれた。

☆☆☆

笙の恋人の明日香は、こう言った。

「(インスリンを発見した)バンティングみたいに、自分の生きた証を、世界に残したい。
せっかく人間に生まれてきたんだから」



バンティングみたいに、すごい薬を発見しなくても、
歴史に名を残さなくても、
「嫌われ松子の一生」は、笙の心にしっかりと刻まれた。
それは、笙に影響を与え、笙の人生をより深いものにしていくと思う。
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銀の鍵(角田光代)


銀の鍵
銀の鍵
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角田 光代 100%ORANGE
平凡社 (2003/03)
売り上げランキング: 331622
おすすめ度の平均: 3.5
3 人間は絶望だけで生きなくてもよい
4 ならば私の感想文
4 透きとおった空気感。



ストーリー

はたっと気がつくと、「私」は何も覚えていなかった。
どうやら外国にいるらしく、言葉も通じない。
ポケットにあるのは、謎のメモとポケットテッシュ、
切符と銀の鍵だけ。
とにかく「私」はその切符を使って電車に乗ってみることにした。


みたいな。


☆☆☆

30分くらいで読めます。
100%orengeとのコラボ。
映画「過去のない男」の感想文だとあとがきにありますが、
言われないと多分分かりません。

作家って、自分がインスパイアされたものを、こういうふうに別の物語として、発信していけるんだー。
すごいなぁ。ちょっとうらやましい。

☆☆☆

物語は、「はたと我に返る」ところから始まります。

記憶喪失--、小説やマンガやドラマではよく聞く設定だけど、
実際にはすっごくレアじゃない? だから、リアリティという面ではどうかと思う。

でも、まぁそこは別によいのだ。物語だしね。

人は記憶を失ったとき、どう感じ、どういう行動をするか、ということ、それに焦点が絞られています。

☆☆☆

マンガ「っポイ!」の4巻でも、そういう話があって、私の中ではちょっとカブった。


「っポイ!」は、女装したまま主人公、平が記憶を失うというお話でした。
思い出そうと焦る主人公に、幼なじみの万里が言うのです。

「とり返さなくたって、また一から作ればいいんだよ。
大丈夫、おまえにその覚悟があるのなら、
みんな協力しないやつはいないよ。
おまえのまわりはそんなヤツばっかりだ」


☆☆☆

銀の鍵の主人公は、「っポイ!」の平と違って、
気付いた場所は、どうやら外国。
言葉も通じないし、万里みたいなやさしいトモダチもいません。
ひとりぼっちで、自分が何者かもわからない--、
主人公の不安も大きいです。

それでも、周りの人々はみんなやさしかった。

はじめて出会う人々は、ジェスチャーで会話をし、
主人公に名前をつけ、
駅までつれていってくれ、飲み物を買ってくれる。
家までつれていき、ともにゴハンを食べてくれる。
一緒にお祭りにいってくれる。

主人公も思わず呟きます。
「人ってこんなにやさしかったっけ」

☆☆☆

ただ、性善説を唱えてるんじゃない。
ただのんきなわけじゃなくて、
不安があるから、やさしさが、より体に染み込んでくるように思います。

思い出せなくても、「感情」はちゃんとあるということ。
人は、記憶だけで生きているわけではないんですねー。


最後に、主人公は、手がかりである「銀の鍵」をぽーんと放り投げます。
結局最後まで思い出せないんだけど、それが返ってすがすがしいです。

新しい出発。門出。
自分も何か始められたらいいなぁなんて思う一冊でした。
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